美術について(雑考)その3
ー上手って何?後編ー
前編に引き続き…
私は上手下手の規準として、「意外性」も挙げられると思っています。
人は新しいもの、自分の世界に今までなかった物に触れると、新鮮さや斬新さを感じます。そして、「すごいなあ」とか「上手いなあ」と言ったりしますよね。
例えば、ゴッホのタッチ(筆使い)や、空をぐるぐる描くやり方はとても斬新で見る人を惹き付けます。自分にはない方法を見せつけられた時、人は上手だと思わされるのですね。
「上手」に求められるもの、それは「意外性」。
最後に、上手下手が何で決まるかというと、何だと思いますか?
それはズバリ、「誰かが上手いと言った」か、どうかなのです。
こんなことはありませんか?
展覧会などで、自分の隣の人が「この絵、上手いね〜」というのを聞いた。また、どこかのコラムで、権威のある人がある作品を絶賛していた。
すると私たちはこう思うわけです。
「よく分かんないけど、周りが上手いと言っているから、この絵は上手いに違いない。」
こと美術に関しては、「何がいいのかよう分からん」と思いながら、「でも、ピカソの作品だしね」とか「ものすごく高値らしいよ」といったことから「これはすごい作品だ!」と思い込むのです。
また、自分の作品を自身はそうでも思っていなかったのに、友人から褒められると「そおかなあ〜。私ってもしかして才能あるかも。」と思ったりします。
つまり、
「上手」に求められるもの、それは「他人の評価と思い込み」。
その4に続く
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